Alkaloid Natural Product Library

アルカロイドは、植物が生産する天然有機化合物の一種で、基本的に窒素原子を分子骨格内に含みます。キニーネ（抗マラリア剤）、エフェドリン（抗喘息剤）、ホモハリントニン（抗がん剤）、ガランタミン（コリン作動薬）、ビンカアルカロイド（血管拡張剤）、キニジン（抗不整脈薬）、モルヒネ（鎮痛剤）、シェレリスリン（抗菌剤）、ピペリン（抗高血糖作用）など、幅広い薬理活性が多くの研究で明らかになっています。多くは伝統医療や現代医療、あるいは新薬開発の出発点として有用です。アルカロイドに関する研究が進むにつれ、アルカロイドは現代の薬剤開発において重要で目立った役割を果たし、新しいリード化合物発見に向けて今後も良い源泉となるでしょう。

本ライブラリーは、キンポウゲ科、マンリョウ科、ナス科、キョウチクトウ科などから抽出された468種類のアルカロイドを収集しており、アコニット、マドガスカルペリウィンクル、ユーラシアハナナスビ、ベラドンナ、ミツマタ、などが含まれています。これらの化合物には、抗がん、抗炎症、抗酸化、神経保護効果が認められています。たとえば、マドガスカルペリウィンクルから得られるビンカアルカロイドは、がん治療薬として重要であり、がん治療の原点の一つとして位置づけられています。また、アマリリス科の主要アルカロイドの一つであるリコリンは、クリビアミニアタレーグルの根と葉の粗抽出物の強い抗ウイルスおよび抗細菌活性の原因であることが判明しています。コリダリスヤンフスオの有効成分であるイソキノリンアルカロイドの一つであるテトラヒドロパルマチンには、鎮痛効果が認められています。